免責事項
この記事は 2022/8/28 時点での内容で記載しています。内容が古い可能性があります。
本記事は個人投資家の勝手な評価ですので絶対に正しいとは言い切れません。
本記事中のグラフは特に記載がない限り、ピムコ・ハイイールド・ファンド Aコース[1]の運用報告書,目論見書が出典となります。
はじめに
[投資信託]国際債券の比較(24/24)まとめでピックした商品について個別に詳細をみていきましょう。
今回は「ピムコ・ハイイールド・ファンド Aコース」です。
目論見書
投資対象
米国のハイイールド債(BB格~B格相当の米国社債の中から、相対的に魅力的な利回り、高いリターン、信用力の改善が見込まれる社債)に投資します。
ハイイールド債
発行体企業は、設立から間もない企業や、競争や 変動が激しいセクターの企業、もしくはファンダメンタルズが相対的 に不健全な企業であり、主に資金調達を目的として発行されることが多いです。
資金調達目的が多いため、景気動向と同じような動きをする可能性が高いです。
野村アセットマネジメントが公開している市場情報[2]から過去10年の利回り推移とデフォルト率推移を図1に示します。
今後の動向予想等
野村アセットマネジメントの米国ハイ・イールド債券マンスリー[3]によると平均デフォルト率は3%程度らしいです。今後コロナからの景気回復が鈍化するとデフォルト率が上昇り、リターンが鈍化する可能性があります。
また、円安に伴って評価額が減少するので、景気動向のみならず、為替にも注意が必要となりそうです。
運用報告書
図2 に過去5年間の評価額推移を示します。
翌期繰り越し分配対象金も137期は2,186円に対して、214期は2,502円と順調に増加しています。
安定して分配金を稼ぎ出すことができています。ただし、5年で10億ほど純資産が減少しているのでので、あと5年~10年ほどで償却されてしまう可能性も捨てきれません。
まとめ
- コロナからの経済回復鈍化により、運用成績悪化の可能性があります
- 円安により評価額の減少の可能性があります
- 翌期繰越分配対象金は右肩上がりで増加しています
- 純資産の減少により5~10年ほどで償却の可能性があります
特徴を列挙しましたが、2022年8月現在 1,2は海外商品であればすべての商品が当てはまる特徴です。
運用は順調ですが、償却の可能性がちらつくことがすこし残念です。
純資産30億円を下回った場合、償却されてしまい、現在5純資産は55億円です。80億円だったのは2017年ですので、最短で5年ほどで資産30億円を下回る可能性が捨てきれません。
なかなか運用成績がよさそうなので少し残念ではあります。
参考
[1] ピムコ・ハイイールド・ファンド Aコース(為替ヘッジなし), https://safe.tr.mufg.jp/cgi-bin/toushin/tsl.cgi/funds/02311043/index.html
[2] 週間市場情報(2022年8月15日~2022年8月19日) -米国ハイ・イールド債市場 -, https://www.nomura-am.co.jp/market/weekly/weekly_high_yield.pdf
[3] 米国ハイ・イールド債券マンスリー, https://www.nomura-am.co.jp/market/marketcomment/USHYMonthly202205.pdf
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