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[投資信託][国際リート]国際リートの比較(8/8) 比較まとめ

免責事項

この記事は 2022/7/7 時点での内容で記載しています。内容が古い可能性があります。
本記事は個人投資家の勝手な評価ですので絶対に正しいとは言い切れません。

本記事中の画像は特に断りがない場合、各商品の2022年7月7日に閲覧できる目論見書/運用報告書から抜粋したものです。

はじめに

国際リート比較の第8回(最終)記事です。目的や他の商品は以下を参照ください。

[投資信託][国際リート]国際リートの比較(1/8) 準備編
[投資信託][国際リート]国際リートの比較(2/8) 商品比較編その1
[投資信託][国際リート]国際リートの比較(3/8) 商品比較編その2
[投資信託][国際リート]国際リートの比較(4/8) 商品比較編その3
[投資信託][国際リート]国際リートの比較(5/8) 商品比較編その4
[投資信託][国際リート]国際リートの比較(6/8) 商品比較編その5
[投資信託][国際リート]国際リートの比較(7/8) 商品比較編その6
[本記事][投資信託][国際リート]国際リートの比較(8/8) 比較まとめ

比較総評

今回調査した29本のデータをもとに独自に算出した平均と2018年の評価額が平均を超えている商品の評価額推移を図1に示します。

国際リートの平均と良さそうな商品の評価額推移
図1 国際リートの平均と良さそうな商品の評価額推移

赤が平均評価額です。2015年以前は平均を下回っている商品が多いです。


購入を検討して良さそうなのは「SMT グローバルREITインデックス・オープン[1]」「パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース為替ヘッジあり[2]」「三井住友・グローバル・リート・オープン(1年決算型)[3]」の3つです。
上記の評価額推移だけで見ると 2007-2010年頃に発生した世界金融危機[4]からの回復が他商品と異なる「パインブリッジ-パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース為替ヘッジあり」が有力です。


以下で細かく見ていきましょう。

選定候補商品の詳細

SMT グローバルREITインデックス・オープン

日本を除く取引所に上場している(or 上場予定の)不動産投資信託で運用し、S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算ベース)に連動する商品です。図2 に目論見書に記載されている国別構成比を抜粋します。

国別構成比
図2 国別構成比

パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース為替ヘッジあり

様々な分野の米国リートに(偏りさせずに)分散投資する商品です。図3に交付運用報告書に記載されている国別構成比を抜粋します。

組入銘柄
図3 組入銘柄

三井住友・グローバル・リート・オープン(1年決算型)

日本を含む取引所に上場している(or 上場予定の)不動産投資信託で運用する商品です。図4に目論見書に記載されている構成比率を抜粋します。

構成比率
図4 構成比率

上記3つがそれぞれ「日本を除く」「米国」「日本を含む」という特徴がありました。

米国 RITE の比重が大きい2つの商品について、コロナが発生した2020年-2022年7月までのSBI証券の評価額推移を図5,6に抜粋します

パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース為替ヘッジありの評価額推移
図5 パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース為替ヘッジありの評価額推移
図6 SMT グローバルREITインデックス・オープンの評価額推移

見比べてみると2021年中頃から差異が出てきます。

パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース為替ヘッジありは大和アセットマネジメントのレポート[6]ではオフィス、商業施設と言った主要なセクターが不調であったため、下落傾向が2022年も続いており、その影響であ理想です。
対して、SMT グローバルREITインデックス・オープンは上記の影響をあまり受けなかった模様です。

RITE の見通し

J-RITE

ニッセイ基礎研究所のレポート[5]ではコロナの下落分は回復するが横ばいという見通しです。また、低金利政策による購買意欲の上昇があるため、レポートの予測より微増する可能性があります。
しかし、長期で見ると日本は人口減少による借主(or 借主)の減少にともなって、需要の減少によって不動産価格が下落していく可能性が高いです。

米国 RITE

大和アセットマネジメントのレポートでは「REIT指数と株価指数を比較すると、1990年から直近までの30年強で、そのパフォーマンスはほぼ同じ」[7]と言われています。人口推移[8]を見ても増加率は現状ですが、総数としては増加傾向が続きそうです。

中国恒大集団[9]のようなケースが発生しなければ、米国株と同じ動きをすることが予測されます。

結論

  • 5年、10年後のコロナ影響回復までの短期運用の場合
    • 選定候補商品のうち、好きなもので構わない。1つ上げるなら一番手数料(0.605%)が低い「SMT グローバルREITインデックス・オープン」
  • 10年以上の長期運用の場合
    • 下落時でも上昇傾向で運営している「SMT グローバルREITインデックス・オープン」

国際リートでは「SMT グローバルREITインデックス・オープン」が最強ではないかという結論に至りました。

参考

[1] SMT グローバルREITインデックス・オープン, https://www.smtam.jp/fund/detail/_id_140838/
[2] パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース為替ヘッジあり, https://www.pinebridge.co.jp/fund/f40311042/data/
[3] 三井住友・グローバル・リート・オープン, https://www.smd-am.co.jp/fund/136409/
[4] 世界金融危機 (2007年-2010年), https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%87%91%E8%9E%8D%E5%8D%B1%E6%A9%9F_(2007%E5%B9%B4-2010%E5%B9%B4)
[5] J-REIT市場の動向と収益見通し。今後5年間で+8%成長を見込む~コロナ禍で剥落した収益回復分を除けば、横ばいとなる見通し, https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=70522?site=nli
[6] 米国リート セクター別投資環境, -2021年の振り返りと2022年の見通し-, https://www.daiwa-am.co.jp/specialreport/market_letter/20220125_01.pdf
[7] 最近の米国REIT市場の下落について 短期的な下値余地は縮小、長期的な魅力は変わらず, https://www.daiwa-am.co.jp/specialreport/market_letter/20220513_02.pdf
[8] 米国勢調査の最新結果から人口動態変化を読み解く, https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2021/e7aa675053264220.html
[9] 中国恒大の清算申し立て、外国企業, https://www.nna.jp/news/show/2355659

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